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技術職のジェネレーションギャップ、歴史的価値観の違いについて

@srockstyleです。

来月からの仕事のアテができはじめて、すこし安心してます。早く仕事したいな。

 

さて、今日はジェネレーションギャップについてです。技術職の。

僕は今年で社会人10年目になります。2005年の4月から社会人をはじめて、もう10年目でしょうか。時間ってのは残酷です。

僕らミソジエンジニアズが抱える問題で、若い世代とのジェネレーションギャップってありそうです。ないですか? 僕は割とあります。

特にWeb系エンジニアな人たち多そうです。

 

SIerとWeb

あーもーまたこの話題かよ飽きたよ、っていわないで聞いてくださいね。

僕は若い人とも話しますし、年上の人とも話します。僕個人はWeb系一辺倒で10年やってきたので、SIerの厳しい世界を知りません。ただ、SIerの世界から来る人たちはきちんと大学を卒業し、研修をうけて、現場でそれ相応に炎上して、厳しい側面だけみてWeb側にくるみたいです。そういうSIerにいる・いた人たちは決してSIerを否定せず、もう戻りたくないと言いながらもこっちで楽しそうに働きます。

彼らのすごいなあ、と思うのは、僕が歴史を知っている年上の人たちと話す時にでてくる「昔こういうのがあってね、こういう言い方をされていたんだよ」という説明をうけてへーそーなんだーよくわからんなあって思ってたときの言葉を平気で使ったり、知ってるのがだいたい当たり前なとこですね。例えばGit使うのが当たり前なのにsvnしか知らなかったり、Eclipse以外でプログラム作ったことなかったり、Excelの神っぷりに語ったり。正直ついていけないのです……。なんていうか、Webで常に新しくならないと死ぬみたいな場所で生きてきた自分からすると、戦国武将が突然会社に現れて隣で仕事始めたみたいな感覚です。もちろん武将さんもいいとこあるんでうまくいく場合もあるんですけども。

ただその中で優秀な人たちって結構すぐWeb系に順応して遅れた時間を取り戻すので、ああいう仕事ができるなら僕も大学でて一度そっちいっときゃよかったかなあとか思ったりすることはあります。ちょっと思うだけです。いかないけど。

20代前半と30代

SIerさんとWebの話は同年代くらいの場合ですね。今度は年代別の場合です。これは僕の場合は平気でやってきます。

僕は2005年くらいに社会人になり、エンジニアデビューしました。20歳でエンジニアデビューだったんで若いほうじゃないかと思いますが、当時はWeb系といってもやりたくない仕事はそれはそれはたくさんありました。僕はインフラ・サーバエンジニアだったのでたくさん嫌なことしました。もう二度と行きたくない場所にも行きましたし、その中で体を壊したこともありました。

今使えるAWSといったクラウドやツール群って、そういう苦しい思いをしてきた人たちを救うためのツールとしか思えないです。で、それが当たり前のところに生まれているひとが多いんですね。

そんな僕ですが、2005年以前にでていた用語をあまり知りません。

”ウォーターフォール”や”SOA”といった、インフラと開発が分かれていたため触れる時期も遅かったです。僕が開発者として立ち始めたときには”アジャイル”、”スクラム”、”マイクロサービス”といった言葉が溢れかえるときでした。

僕はペパボのときだと周囲に情報発信してくれる文化と同僚がいました。えふしんさんやオーヒダさんとか。彼らは歴史を知っている分、いろいろなワードについて教えてくれました。ありがたかったです。そのときに聞いたワードについて調べたり知識についておくってのはしていたけど、あれから8年概念として世にでてくるから不思議です。

例を挙げます。

SOAについては僕はペパボのときに知りました。それからときが流れて今、マイクロサービスアーキテクチャっていう概念があります。SOAを知っていれば、多分考え方の転換だと気づくはず。でも、僕はSOAの概念を少ししか知らず、マイクロサービスをしってしまいました。そしたら、SOAの焼き直しだよねっていう言葉を、僕はどう受け取ればいいかわからない場面がちらほらありました。

それと同じごとが、20代前半の、 Webしか知らない技術者にでてくるんじゃないかなあ。

今の時代の子は多分データセンターとか行ったことないんですよね。羨ましい。僕データセンターでの作業が嫌で嫌で、体壊してからはフロントエンドに転向、開発者になろうとしました。それからクラウドコンピューティングの時代が来て、そちらを扱うエンジニアになりました。でも今の子はAWSやGCPがあることが当たり前の時代に生きてるんですよね。今年の新卒とか。

彼らが僕らの若い頃を知っているかはわからないけど、仕事を楽に進めることができるいろんなものが初めからそろってて、とても羨ましいです。

歴史を知って巨人の肩に今日も立つ

後ろ振り返ってる暇は正直ないんですけど、後ろ振り返ってみてもいいのかな、と最近思います。でもなんの役にも立たないかもしれないし、立つかもしれないし。言語ができた経緯くらいは知っておいてもいいかもしれません。時間もあるし。

ただ、今の若いひとは歴史は知らないで突っ走ってほしいなーなんて、おじさんは思います。

そして今の僕みたいにどっかで一休みしたときに歩いてきた道を振り返ったり、先人の業績を振り返ってほしいなーって。

 

この業界のいいところって、自分の人生を変えてしまうソフトウェアを書いてくれたひとに会ってお礼を言えるところですよね。

僕はいつかリーナスとまつもとゆきひろさん、伊藤なおやさんに会ってお礼を言いたいです。

多分この業界にいる限り「Standing on the shoulder ob giants」な状況は続きそうです。

おわり。